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やりすぎは体に良くない

最近はなんでも綺麗にしなければダメという強迫観念に近い考えが当たり前になりつつあります。石鹸でしっかりと洗いましょう。うがいはしっかりと行いましょう。確かに手を洗うことは大切ですし、うがいも風邪の予防には重要なことです。しかし、よく見ると薬用石鹸のような殺菌効果のあるものを使って、手をゴシゴシと1日に何度も手洗いするのは間違いです。そんなことをすると、皮膚にある常在菌までも殺菌してしまい皮膚常在菌が作る皮脂膜が生成されなくなることで体に有害なウィルスが侵入するきっかけを作ってしまいます。

 

同じことがうがいにも通じます。殺菌作用の強いうがい薬で1日に何度もうがいをすれば、喉を守る細菌まで殺菌してしまいます。そうなると風邪やインフルエンザウィルスなどにかかりやすくなるという、本末転倒な状態になってしまいます。

 

これと同じことがアレルゲンについても言えます。喉を洗いすぎる、手を洗いすぎることによって細胞の隙間からアレルゲンが侵入しやすくなります。そのような状態が続けば免疫系が正しく機能できなくなってしまい、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患を発症するリスクを負うわけです。

 

どのようなことでもやりすぎは何らかの弊害を生むと考えてください。水だって1日に5リットル、10リットルと飲み続ければ水中毒となり、死に至ることもあります。どんなことでもやりすぎは体に良くないことを理解しましょう。

抗菌・除菌は必要な菌まで排除する

抗菌・除菌という言葉を耳にしない日はないぐらい、現在はそれらのグッズが+大流行しています。様々な種類が出ていますが、視覚的に訴えるものが多く、身の回りはばい菌だらけ!綺麗な環境で生活しよう!というようなキャッチコピーで販売されています。

 

食器洗いはもとより、エアコン、洗剤、台所用品、衣類、寝具、浴室用品など、果ては家の内装や建具に至るまでです。これらの抗菌・除菌というものに明確に定義されておらず、それぞれの製品に対してどのような成分が含まれていてそれが抗菌・除菌をしているのかは消費者がほとんど意識していません。つまり何だかわからないけど、抗菌・除菌できているという状態なわけです。

 

例えばまな板。昔からあるまな板ですが、殺菌だと言って専用の洗剤が出来たのはここ20年ぐらいのものです。それ以前は普通に食器と一緒に洗剤で洗っていました。それでも大きな病気をすることはありませんでしたし、CMでやってるようなばい菌がうようよ!って言われることもありませんでした。

 

抗菌・除菌作用のあるものは当然ですが常在菌もターゲットにします。常在菌だけ殺菌しないような便利なものはありません。特に子供のような未発達な皮膚に対してはあっという間に常在菌が死滅してしまいます。清潔にしなければいけない!という考え方は間違っていませんが、行き過ぎると逆に必要なものまで排除してしまうリスクがあります。出来れば子供の近くでは抗菌・除菌・殺菌作用のあるものはなるべく控えたほうが良いでしょう。

清潔ビジネスの代償がアレルギーです

綺麗な社会を推し進めることでアレルギーを発症しやすくなっていることが分かりました。このように綺麗すぎる社会がアレルギーの温床となっていることが明らかにもかかわらず、どうしてその清潔志向に歯止めがかからないのでしょうか。その理由には2つの考え方があるからと思われます。

 

 

1つは日本人の大半の人が寄生虫やウィルス、細菌などは病気を引き起こすもので人体にとって有害なものだと思い込んでいること。

 

もう1つはその思い込みを利用して、抗菌・除菌・殺菌といったようなキャッチコピーでそれらを推奨する商品が次々に開発され発売されていること。

 

この2つの理由によって清潔志向に歯止めがかからないのです。つまり、綺麗な社会を推し進めるほうがビジネスとなりお金になるのです。消費者は刷り込まれた思い込みによってそれらの商品をためらうことなく購入し、使用することで綺麗になったつもりでいます。結果は、まったくの反対で逆にアレルギーを引き起こしてしまっているわけです。

 

 

綺麗な社会とは自分たちと違うものを一括りにして排除することを目的とし、それが自分たちにとって最善であるとする社会のことです。有害な物質を除外するのはわかりますが、それとともに人体にとって必要な常在菌などまで排除していることに気が付いていません。それどころか常在菌まで悪者にして一緒に殺菌消毒しています。

 

極端な清潔志向が生み出した歪によって、アレルギー疾患はこれからも発生し続けるでしょう。いい加減、極端な清潔志向から脱却すべき時に来ていると言えます。